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指輪手作り体験について

今年の5月、朝の通勤電車の中で「指輪を作ってみたいな」と思いついた。

 

今まで指輪とは、外れなくなるのが怖くて大きなサイズを選んでしまいすっぽ抜けて失くしてしまったり、つけたり外したりがわずらわしかったり、いつの間にかつけなくなってしまったりで、どうもあまり縁がなかった。

なので、どうして突然そのような考えに至ったのか、詳細はもう忘れてしまったが、思いついたからには即行動、さっそく指輪づくりのワークショップについて、調べてみた。

 

すると、出てくる出てくる。

 

「ブライダルリング

ペアリング

「ふたりだけのメモリアルリング

 

主にカップルをターゲットとしたワークショップが大多数な印象だった。

 

今考えれば、”指輪”というアイテムを扱う上でそうなることは当然のことだが、その時の自分は「職人の手作業による唯一無二のアクセサリー作り」という点にフォーカスしていたので、間抜けにも予想外だった。

 

今、求めているのはそういうのじゃないんだ!

 

そんな中、ブライダルリング作りをうたいつつも、別口で指輪・アクセサリー作りの体験コースが用意されている工房さんがあったので、さっそく予約を入れてみた。

 

今回、お世話になったのは、ついぶ東京工房さん。

ついぶ東京工房 | 結婚指輪・婚約指輪の手作り体験

https://tsuibutokyo.com/

表参道のメインストリートからちょっと中に入った場所にあり、こんなにお店や建物がひしめく手狭な場所に工房なんて一体どこに?と思っていたが、意外にもマンションの一室にそこはあった。

 

10時からの回に参加するのは、私と、カップルらしきふたりの2組のみ。

隣の机では、アクセサリー作りの教室がわいわいと開催されていた。

たくさんのカップルたちに埋もれながら指輪を作る羽目にならなくて良かった~と安堵しつつ、指輪作りの体験教室が始まった。

 

はじめに、指輪のデザインと、つける指・サイズを決める。

そこではシルバーリング作りが一般的なようだったが、私はあまり太めのシルバーリングが似合わないので、少々贅沢に、スリムリングのゴールド(K10)コースを選んだ。

後から思うと、素材がゴールドなら(本当は良くないのかもしれないが)日常的に手を洗う際につけ外しをしなくて良いので、つけ外しが煩わしく感じる自分にとっては正解だったと思う。

そこからさらに、そのままのつやを生かす「甲丸」と、金槌で叩いたような模様の「槌目」、石の表面のような模様の「石目」から好きなデザインを選べるのだ。

事前にホームページを見ていた限りは「槌目」が気になっていたのだが、実物を見てみると「石目」がとても魅力的に映り、予定を変更し「石目」で仕上げることにした。

つける指は左手の人差指と決めていたので、自分の指のサイズをはかり決める。

この時、左手と右手とでは指の太さが違うことを初めて知った。

また、特殊な仕様でなければ、無料で指輪にアルファベット文字を刻印できるそうだ。

自分はそういうことになんとなく照れを感じるタイプなのだか、せっかくなので、名前を入れてもらうことにした。

 

同席のカップルたちは、ペアのシルバーリングを作り合ってお互いにプレゼントするらしい。

楽しそうにお互いの指のサイズを確認していたが、職人のお兄さんの「ペアリングは初めてですか?😊」の問いに「いやあ、前はペアでしてたんですけど、喧嘩して投げ捨てちゃって〜だから今日は仲直りでペアリング作りに来たんです😊😊」と笑顔で答えていた。

 

それは…さぞかし修羅場だったんでしょうね…。

そのペアのシルバーリングが今度こそ投げ捨てられませんように…と2人の行く末を案じながら、いよいよ指輪作りの作業が始まります。

 

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始まりは一本の棒から。

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まずはペンチを使って、口の広いUの字に。

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職人のお兄さんが、このくらいの角度ですよ、と紙に鉛筆で示してくれる。とっても親切丁寧。

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そして両端を内側にクイッと曲げてUのはしっこ同士をくっつける。ここが一番の難関作業とのこと。確かに難しく、ここでもお兄さんが優しく助けてくれた。

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バーナーで火を入れる。

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お写真撮りますよ😊とお兄さん。手元だけと思いきや、全体像まで撮ってくれていた。

恐々とバーナーを持っているのがよく伝わる1枚。

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まだまだゴールドにはほど遠い色。

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写真はないが、サイズの目盛りがついた先細りの棒に指輪を通して、目的のサイズになるまで金槌で叩いて伸ばしていく。金槌でトントンしてると、なんだか職人っぽい。確かこの辺りで職人さんがなんかの機械にかけてなにかをしてくれた。…申し訳ないが記憶の欠落だ。

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指輪を動かしてやすりがけ。

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だんだんゴールドっぽくなってきた!

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ピカピカしてきたぞ〜!

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仕上げに黒ずんでいるところを拭き取るように磨いていく。

 

そして、次は模様付け。

またもや写真はないが、鉄棒に指輪を通して、石目模様のついた金槌で軽く叩いて一周し、模様をつける。

 

そのあと、職人のお兄さんが指輪の内側にアルファベット文字を目の前で刻印してくれて…

 

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出来上がり!

 

最後に、片手に金槌を持ち、作った指輪をはめて婚約会見のようなポーズで、チェキを撮ってくれるサービス付きだった。

 

教えてくれた職人さんは、かっこよくてさわやかな優しいお兄さん。

工程ごとに「お写真どうぞ!」とカメラタイムを設けてくれるなど、細やかな気遣いをたくさんしてくださり、「職人さん」という従来の気難しいイメージとは真逆に、にこにことあたたかく対応してくださりました。

また、お会計の際に「今日作ったスリムリングと、太めのシルバーリングを重ね付してもかわいいので、ぜひまたご体験くださいね!」と、プラスアルファで営業も忘れない完璧さ。

 

指輪作り体験は本当にとっても楽しかった!

 

冒頭で、今まで指輪とは縁がなかったと述べたが、今では毎日この指輪をお守りのようにつけている。

自分で作ったというだけで、こんなにも愛着が湧くことに驚いた。

薄々感づいていたが、親バカの性質をじゅうぶんに持っているのかもしれない。

 

やっぱりものづくりは楽しい!!

 

本当にすべてが良かったので、また、次は誰かと一緒に行っても、良いかもしれない。