とりあえず全部肯定してみるについて

自分を大切にすること。

自分を主軸にして生きること。

これまでの経験を得て、それらのことがだんだんとわかってきたように思っていたが、最近またよくわからなくなってしまった。

最初は、とある家族の問題に直面して、これといった解決策も光明も見い出せずに、疲弊しているのだと思っていたのだが、突き詰めて考えていくとどうも違う。

いつの間にか「家族の問題」が「自分の問題」にすり替わっていて、こうすれば良いのに！と他人をコントロールしたい支配欲に駆られていて、少し距離を置きたい、離れたいという自分の思いをどこか気づかないふりをしていた。

他人軸でものごとを考えて、自分のことを大事に出来てないから、こんなにしんどくて力が出ないのか。

こんな風になるのはこれで２度目なので、自分がどんな状態であるのかは、気がついてからすぐに理解できた。

だけど、解決策がわからない。

１度目のときは、自分のことを大切にする概念を知り、それを実行することで自分を取り戻すに至ったが、なんだか今はそれがあまりピンとこなかった。

それでも、自分を愛し、大切にする、というメッセージは、本を読んでいても、道を歩いていても、偶然居合わせた場所でも、ありとあらゆる場面でわたし自身に飛び込んできた。

わかってる。でもよくわからない。これでも前に比べたらかなり自分を大切にしている。それでもまだ足りないのだろうか。どうすれば自分を愛し、大切にできるのか、わからない。

散々思い悩み、混乱して、もがきながらしばらくして、とある境地に行き着いた。

とりあえず、全部肯定してみることにしたのだ。

つらくて、苦しくて、全然明るいことを考えられない自分で良い。

疲れて、気力もがなくて、やらなきゃいけないことをやらない自分でも良い。

イライラしていて、つい意地悪な言い方をしてしまった自分でも良いし、そんな自分の行いをつい責めてしまう自分も良い。

自分軸を見失ってふらふらしてても、自分を愛し、大切にする方法にピンとこなくてわからない自分だって良い。

その言葉にしっくりこなくても、納得いかなくても、無理やりでも、とりあえず自分のすること、とりわけしてしまったことに関しては、ありのままを肯定してみるのだ。

それで何が変わったかというと、それも実はまだよくわからない。

だけど、一旦肯定することで、"今は"これで良い、と区切りをつけることができ、何かが出来ない自分や、何かをやらかしてしまった自分を責め続けたり、心配や不安、罪悪感を抱え続けることが、少し減った気がする。

すでに過ぎ去ったことや、見えない先のことではなくて、「今ここ」に戻ってこれる気がするのだ。

人にはそれぞれ決まったテーマの課題があって、それを完全にクリアするまで、様々な形に姿を変えて試練がやってくるらしい。

わたしの場合は、自分軸で生きること、自分を大切にすること、それらが課題なのかもしれない。

まだ完全攻略法はよくわからないけど、どん詰まりまで自分を追い詰めてしまった１度目の時より、２度目の今の方が、とれる対策が増えているに違いない。

このことを教えてくれた人生の先輩は、「もし３度目があったとしても、きたきた、これね。さて今回はどう対処てやろう、みたいになっているよ。きっと」と心強い、すてきな笑顔を浮かべていた。